イタリア語のタメ口と敬語「Tu」と「Lei」の正しい使い方を解説

イタリア生活

イタリア語にも敬語はあります!

日本語ほどではないですが、英語とは違いイタリア語には敬語が存在します。基本的にはお茶目でカジュアルなイタリア人とは「タメ口でも問題ない」と思っていませんか?じつはこの考えはちょっとNGかもしれません!基本的にフレンドリーなイタリア人が多いですが、それでも「敬語」は日常的に使用されています。

イタリア語の敬語をマスターしワンランク上のイタリア語を目指しましょう!

「LEI」はフォーマルな場で、または改まった話し方です。

「TU」は日常生活、カジュアルな場で使用します。

イタリア語:そもそも敬語はあるの?

イタリア語には日本語のような尊敬語・謙譲語などはありません。しかし、シンプルな形式で改まった話し方はあります。イタリア語での敬語は「丁寧語」と似た感じです。

文法上、とても簡単であるため、イタリア語初心者にとっても使いやすいです。

イタリア語での敬語は超簡単!

イタリア語の敬語は基本的に「LEI」あなた)を使用することでできますが、条件法も使用することで完璧な敬語を目指せます。つまり、「LEI」+動詞の活用(条件法)を使用することで十分ということになります。

まずはシンプルに「LEI」の使用方法を見てみましょう!

ちなみに、(イタリア語を勉強している方は既に知っていると思いますが)「LEI」と「TU」は両方あなたという意味です。

「LEI」=フォーマル。年上の人、初めて会う人に使います。
「TU」=カジュアル。親しい人、同年代・年下の人に使います。
注意点!
「LEI」と「TU」は同じ意味を持ちますが、使い分ける際には動詞を活用しなければなりません。
例えば、
LAVORARE (働く)
Io lavoro
tu lavori
Lei lavora
lui/lei lavora
noi lavoriamo
voi lavorete
loro lavorano
Vivere  (生きる・生活する・住む)
Io vivo
tu vivi
Lei vive
lui/lei vive
noi viviamo
voi vivete
loro vivono

「LEI」と「TU」を使ってみよう!

例文:

「LEI」の場合

Lei aveva detto che voleva un nuovo orologio (=新しい時計が欲しいとあなたが言いました)

「TU」の場合

Tu avevi detto che volevi un nuovo orologio (=新しい時計が欲しいってあなたが言った)

「LEI」はどのような時に使うのか? 初級編

年上の人と話す時

基本的に、イタリア人の年上の人に話しかける時には「LEI」を使用した方が良いです。特に1960年代以前に生まれのイタリア人は(現在で60歳以上)敬語に対してちょっと厳しいとこがあるので、一応知り合いであっても敬語を使った方が無難です。

そもそも日本語でおじいちゃん・おばあちゃんにタメ口で話すことはあまりないので、日本人にとっては逆にこの方がナチュラルかもしれませんね。

「LEI」はどのような時に使うのか? 中級編

初対面の人と話すとき

例えば、銀行・郵便局などの窓口の人と話すときには基本「LEI」を使用します。

例えば:

⭕ Buongiorno, vorrei chiederLe qualche informazione. (おはようございます。情報をお聞きしたいのですが)

❌ Ciao, voglio chiederti qualche informazione.  (チャオ!情報を聞きたいの)

文法的には両方正しいですが、オフィスお店などに入り、初対面の人と話す際には「LEI」を使用した方がネイティブにはナチュラルです。

「LEI」はどのような時に使うのか? 上級編

ビジネスで

イタリアで働く人、またはイタリアで働く予定の人は必ず「LEI」をマスターしましょう!「LEI」を使うことによって、かっこよくプロフェッショナルレベルでイタリア語を話せることをアプローチすることでイタリア人にも良い印象を与えることができます。

上記でも説明したように、最初は敬語で話していても、「Dammi del tu」(tuで話していいよ=敬語使わなくていいよ)と言いうことでビジネスの環境であってもより近く・フランクに接し合うことが多いです。でも、最初にイタリア語で敬語を使えるアピールをするとしないのとでは大きな差があります。

「Dammi del tu」について

最初にイタリア人と敬語で話していて、その人が自分より年上・先輩だったりである場合、その人(日本語で言う目上のひとですね)「Dammi del tu」(tuで話していいよ=敬語使わなくていいよ)と言います。(何も言ってこなかったら敬語で話してもらいたいという可能性が高いです)

しかし、話している相手が自分より若い場合または年下である場合にはどうでしょう?この場合には、「Dammi del tu」は自分から言った方がよいです。

また、話している相手が同年代または同じくらいの立場の人だったらどうでしょう?「Dammi del tu」とどちらから言っても問題ないですが、より、丁寧にオブラートに言う際には「Possiamo darci del tu?」(タメ口でもいいよね?)と言ってもOKです。

この点に関してはこちらの記事により細かく解説されています:https://www.accademiaitalianagalateo.it/occasioni-e-socialita/quando-dare-del-tu-o-del-lei/

一般的にイタリア人は性格カジュアルな人が多いので、「LEI」で話していると「Dammi del tu」(tuで話していいよ=敬語使わなくていいよ)って返す人が殆どです。そのような場合にはお言葉に甘えて「TU」を使用した方がいいでしょう。(でないとちょっと固い人だと思われちゃうかも)

おまけ:~マスター編~ 条件法を使用し完璧な敬語を目指そう!

「あなたは~」と話す時は「LEI」を使用することで十分ですが、その他の場合はどうすればよいのでしょう?
そんな時は条件法を使用しましょう!

イタリア語の条件法はCondizionaleと言います。条件法は複数の使用方法がありますが、この記事では「語調を和らげる」ための用法に焦点を当てたいと思います。

まずは活用から⬇️⬇️
活用語尾が直接法未来と似ているので注意しましょう!
例えば一番最初に習うのは直接法ですよね。直接法で「コップ一杯のお水が欲しい」は「Voglio un vicchiere d’acqua」です。この文章でも問題なく通じますが、より丁寧に話したい場合には条件法を使用し、「Vorrei un vicchiere d’acqua」と言いましょう。
条件法を使用することにより、「可能であれば~」というニュアンスも含まれ、優しい口調になります。
希望や意見を述べる時などには条件法を使うことで、ワンランク上のイタリア語を話しましょう!

まとめ

今回はイタリア語の敬語で最も重要である「LEI」についてまとめてみました。
イタリア人はフレンドリーや陽気なイメージが強いですが、以外とお行儀には厳しい傾向があります。特に年配の方はちょっと敬語に関して厳しく、直接「Tu」で話されると複雑な気持ちになる方もいます。
また、ビジネスの場ではもちろん敬語を使用することは必須です!敬語でも通じますが、良い第一印象を与えるためにも「LEI」条件法を使用し、かっこよくイタリア語で会話できるよう目指しましょう!

 

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