イタリア方式による婚姻手続きは2種類あります。
- 民事婚(市民婚)
- 教会婚
イタリア方式で結婚するには上記のいずれかの方法で式を挙げなければなりません。
したがって、今後イタリアでの結婚を予定している場合、まずはどの方式で挙式をするのかを選択しなければなりません。この記事ではイタリアでの民事婚(市民婚とも呼ばれます)または教会婚の違いと各種方式のメリットとデメリットについて紹介します。
1. 民事婚とは?
民事婚のイタリア語での正式名はMatrimonio Civile (マトリモーニオ・チヴィーレ)と言います。
なお、民事婚に関する詳細(必要書類・要件・手続きの流れなど)についてはこちら⬇️⬇️の記事で詳細していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね!
2.教会婚とは?
教会婚のイタリア語での正式名はMatrimonio Religioso (マトリモーニオ・レリジョーゾ)と言います。
イタリアでの教会婚(Matrimonio Religioso )はカトリック教会の結婚となります。つまり、教会婚方式での結婚はカトリック教徒のみが選択できるイタリアの伝統的な結婚式です。
なお、教会婚に関する詳細(必要書類・要件・手続きの流れなど)についてはこちら⬇️⬇️の記事で詳細していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね!
3.イタリア式民事婚のメリットとデメリット
まずは民事婚のメリットについてです!基本的に民事婚は教会婚と比べ:
- 必要書類収集が簡単 ✔️
- 手続きの期間が短い ✔️
- スケジュールが組みやすい ✔️
- 式が短い ✔️
イタリアでの民事婚のデメリットは主に以下の点が上げられます。
- 教会で式が挙げられない ❌
- 式が短いため、あまり感動的ではない。❌
- 市役所(コムーネ)を通しての結婚となるため、結婚式用の会場は市役所が敷地内となります。つまり、運が良ければ素敵な場所で式を挙げることはできますが、場合によっては単なるオフィスでの結婚となってしまいます。❌
4.イタリア式教会婚のメリットとデメリット
まずは教会婚のメリットについてです!基本的に教会婚は民事婚と比べ:
- 結婚式の会場がロマンチック ✔️
- カトリック教徒にとって教会婚は重要 ✔️
- 会場(教会)を選べる ✔️
イタリア教会婚のデメリットは主に以下の点が上げられます。
- 準備期間が長い(最低でも6カ月以上は必要)❌
- スケジュールが組みにくい ❌
一方で婚姻手続きを行い、もう一方で教会のスケジュールも確保しなければならない。 - カトリック教徒でなければ教会婚はできない。❌
5.結局、どの方式がおすすめ?
結論から言うと、イタリアで結婚する際に民事婚または教会婚のどちらかをおすすめすることは難しいです。
しかし、スケジュール観点からみると、結婚前にイタリアに住んでいない場合(つまり、イタリアの滞在許可証を所有していない場合)には民事婚を選択した方が良い可能性があります。日本人がイタリア人とイタリアで結婚する際、イタリアへ入国するためにビザの申請は必要ないですが、ビザなしでの滞在は最長90日です。つまり、民事婚または教会婚の準備・手続き・結婚式の全て90日以内に終えなければなりません。
私もイタリアに入国して1週間後ぐらいに手続きの準備を始めましたが、結婚できたのは約75日後でした、、、(ちなみに私は民事婚を選択しました)
また、結婚前に既にイタリアに住んでいる場合でしたらスケジュールに余裕があると思いますので教会婚を準備することも問題ではないはずです。
6 イタリア人はどの結婚方式を好む?
全体的な統計をみると、民事婚と教会婚はほぼ同じ割合を占めてます。しかし、これはイタリア人同士、イタリア人と外国人の国際結婚、または外国人同士がイタリアで結婚した際のデータ*です。
イタリア人同士の結婚の割合をみると、なんとたったの3割弱が民事婚を選択しています。つまり、大半のイタリア人は教会婚を好むようですね!
*データはISTAT(イタリア国立統計研究上)のものを参照しています。リンクはこちら:https://www.istat.it/it/files//2021/02/Report-matrimoni-unioni-civili-separazioni-divorzi_anno-2019.pdf
7 まとめ
今回の記事ではイタリアで認められている結婚方式である民事婚(Matrimonio Civile)と教会婚(Matrimonio Religioso)の主なメリットとデメリットをメインにまとめてみました。
基本的にどちらが良いなどということはなく、民事婚または教会婚の選択は各カップルの状況、スケジュール、好みによります。
結婚前のわくわく感を楽しめるようにも、事前に必要書類、婚姻手続きの流れ、各方式のスケジュール感などを把握することは重要です。日本での行政手続きと比べ、イタリアではハプニングが多く、思うようにことが進まないケースもあるので、気持ちと時間に余裕を持って行動しましょう!
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