イタリアで働くにはどうすればよいのか?
企業のグローバル化が進み、日本から海外へ就職する人も増加しています。アメリカ、ドイツ、イギリスなどでは優秀な人材であれば、国籍を問わずに採用する企業も多い傾向があると日々感じてますが、イタリアの状況は別です。
この記事は将来、イタリアで仕事をしたいという学生または既にイタリアへ来てお仕事を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
イタリアでの就職は難しい
まず伝えたい点はとにかくイタリアでの就職は難しいということです。しかし、多くの外国人(日本人を含む)の方々が実際にイタリアで仕事を見つけ、長年働いていることも事実ですので、重要ポイントを掴みトライすることは必須です。
2イタリアで働くには労働許可証は必要?
労働許可証が必要であるケースと必要ではないケースがあります。
基本的に以下の滞在許可証をお持ちである場合には労働許可証は必要ではないと言えます。
- 家族用滞在許可証(Carta di SoggiornoまたはPermesso di Soggiorno motivi Familiari): 上記のいずれかの滞在許可証をお持ちの方はイタリアで労働許可証を申請せずに働けます。就労時間の制限などもございません。
- 学生用滞在許可証(Permesso di Soggiorno per motivo di Studio):この滞在許可証を持っている場合には最長で週20時間、年間1,040時間まで働けます。(それ以上はNGですのでご注意ください)
その他のケースでは必ず労働許可証が必要となります。
イタリアの就活状況を把握する
イタリアの失業率は高いです。
2021年末のデータによると現在の失業率は約9,4パーセント。しかし、これは全体的な数字を示しているため、若者層の失業率は異なる(しかし、若者層の失業率は約28,2パーセントにもおよぶ)。
なお、イタリアでは基本的に3つの労働契約の種類があります(他にもありますが、今回はメインの3つをご紹介します)
- Contratto determinato:期限が定められている雇用契約。
- Contratto indeterminato:無期限の雇用契約。(もちろん、安定性を求める方にはこの契約タイプが最も良いと言えます)
- Collaborazione:一つのプロジェクトを手伝う際に多く取られる契約です。この場合、労働者はVATナンバーを取得しなければなりません。Collaborazioneは雇用主側の税金・社会保障の負担が上記の二つと比べて低いため、多くの企業はこのタイプの契約を好む傾向があります。
アルバイト代と給与について
残念ながらイタリアの給与は低いと言えます。
なお、ISTAT(イタリアの国立統計研究所)によると年収は約2万1千ユーロです。これは日本円で約270万円です(2022年1月現在)。
「でもこれはあくまで平均であって、実際はもっと貰ってるんじゃないの?」って思いましたか?
これはVivItalia管理者のの意見ですが、周りの一般の20代・30代の知り合いは大体これくらいの額を貰っている感覚はあるので、案外当てはまっていると思います。
もちろん、この金額以上を貰っている方もいますが、一からイタリアでの就職を考えると上記の金額を目安にすべき。
ちなみに270万円はグロスなので、手取りの金額はさらに低いです。(手取りの金額は個人の状況、住んでいる都市などにより異なります)
関連記事:地域別イタリアの給与の話
イタリアで就職するために重要となるスキル
この点は就職先にもよりますが、主に以下のスキルは基本です。
- 言語スキル:イタリア語と英語の必要性 イタリア語は上司・同僚・クライアント等とのコミュニケーションを取れるぐらいのイタリア語のレベルは重要。業務内容が英語のみでも問題がないケースであっても、社内でのコミュニケーションはイタリア語がメインであることが多い。会社・サービスのグローバル化でイタリアでも英語が話せることは重要であると言えます。イタリアでの就職を考えている場合には英語の勉強もお忘れなく!
イタリアでの仕事の探し方
- 知人からの紹介 良くも悪くもイタリアはコネ社会です。特にイタリア南部の場合、多くの方が紹介で仕事を見つけたと聞きます。 イタリアでの就活の際には周りに「仕事を探してます」と伝えることもあり!
- 求人サイト Indeed, Infojobsなどは特に人気です。Googleで検索してみてください。
- 人材紹介会社 Manpower, Etjca, Gi Group, Synergie Italia, Adeccoなどいろいろあります。
- LinkedIn 最近ではLinkedInでもイタリアの求人情報が掲載されることが多くなってきました。日本ではあまり馴染みのないSNSですが、イタリアのみならずヨーロッパでお仕事を探される方にはLinkedInページを作成するのもありです。
- 気になる会社に直接CV(履歴書)を送ってみる 返信が返ってこないケースもありますが、スタッフを募集していない会社に直接CVを送るのもありです!
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